賃貸物件を探しているんだけど、敷金とか礼金があって、初期費用が高くつくんだよね。敷金とか礼金って一体なんなの？なんで払わなきゃいけないの？
そんな疑問にお答えします。
結論から言いますと、敷金は退去時にかかる原状回復費用に充てるために事前に渡しておくお金で、礼金は部屋を貸してくれることへのお礼として渡すお金です。
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敷金・礼金とは
敷金・礼金についてさらに細かく解説していきます。
敷金とは
敷金とは、契約時に支払う、退去の際にかかる原状回復費用に充てるためのお金を言います。
敷金の金額ってどのくらいが普通なの？
敷金は家賃の1か月分が一般的ですが、地域によって異なります。おおむね1か月分から2か月分という風に考えておけばいいでしょう。
敷金は退去後に原状回復に使ったお金以外は返還されます。ですので、敷金が1か月分でも2か月分でも原状回復費用が変わらないので、どちらがお得ということはありません。
地域によっては、敷金ではなく保証金という名目のところもありますが、同じ意味だと考えていただいて支障ありません。
敷金を値引いても意味がない
敷金は原状回復費用以外は返還される性質であるため、例えば2か月分を1か月分に値引いても、後から返還される額が減るだけの話です。ですので、頑張って敷金を値引きしようとするのは初期費用を抑える以外の目的ではあまり意味がないといえます。
敷引きってなに？
賃貸物件を探していると、敷金2か月敷引き1か月という風に書かれた物件をたまに見かけます。ここでいう敷引きとは、原状回復費用とは別に、一定額敷金（または保証金）から差し引く金額です。
つまり「敷金ー敷引きー原状回復費用など＝退去時に返還されるお金」ということになります。敷引きはあまり見慣れないですので、気づかないと痛い目見てしまいますね。
礼金とは
礼金は、お部屋を貸してくれてありがとうというお礼のお金です。これはお礼なのでもちろん返還はありません。
礼金の金額ってどのくらいが普通なの？
礼金も敷金と同様に、家賃の1か月分が一般的です。これも地域差があり、関東では2か月分のところもよく見かけます。
礼金は積極的に値引き交渉しよう
礼金は返ってこないお金ですから、ここは積極的に値引き交渉していきましょう。礼金という習わし自体、世界的に見ても少数派の制度です。旧態依然という感じでしょうか。昔は賃貸物件自体が少なく完全に貸し手市場でしたが、ここ最近では物件数も増えて、貸し手側も敷金礼金等で差別化を図らなければ入居者を獲得することが困難な状況に変化してきました。
ですので、入居者付けに困っている大家さんは礼金交渉に応じてくれる可能性も高いですので、とりあえず礼金を交渉してみるのは大切です。
値引きできるかは地域次第
ただし、礼金の額は地域差が大きいです。関東などでは2か月分であるところが多く、九州も１～２か月分しっかりとるという印象です。それに比べ、関西や四国などは礼金ゼロの物件も多くあります。
同地域内の物件のほとんどが礼金1か月分だった場合、それ以上の値引きは厳しいです。
礼金の交渉を行う前に、必ず同地域内の物件を調査し、礼金の相場を調べておくようにしましょう。あれもこれもと欲張って交渉するより、ピンポイントで交渉した方が値引きできる可能性も上がります。地域相場から見て礼金の値引きが厳しそうだったら、初月のフリーレントや、家賃の値引き等他に交渉できそうなところがないかを考えた方がよいでしょう。
ゼロゼロ物件が増加中 お得なの？
ゼロゼロ物件とは、敷金も礼金もどちらも0円の物件のことです。礼金が0円なのはうれしいですし、こちらのデメリットは何もありませんが、敷金はどうでしょうか？
敷金ゼロの落とし穴
敷金0円でも1か月分でも原状回復費用は負担しなきゃいけないんだから、初期費用が安い0円の方がいいんじゃないかな？とか、後で払うか先に払うかの違いだから、敷金はどっちでもいいかな。とお思いの方もいるかもしれません。
たしかに、その考えは一理あるのですが、敷金が0円の時に少し気にした方がいいことがあるのも事実です。それは、高額なクリーニング費用や消毒費用などを取られる可能性があるということです。
敷金を0円にする代わりに通常より高額かつ定額なクリーニング費用を取られる物件が多くなってきています。本来の考え方では、退去時の部屋の状況に応じたクリーニングを実施し、その費用を敷金から引いていました。しかし、敷金が0円の場合は、部屋の状況如何にかかわらず、一定のクリーニング費用を請求する物件が増えています。
もちろんこう言った物件は、ポータルサイトで検索すれば、クリーニング費用〇〇円とかきちんと記載がある場合がほとんどですが、見落としがちでもあるので注意しましょう。
また、敷金礼金が0円ということは、そうでもしないと入居者が確保できない物件とも言えます。人が入らないのには当然理由があるわけです。敷金礼金0円を重視するばかりに、そういった視点がおろそかになってしまったら、思った以上にひどい物件に当たってしまう可能性もありますので、注意が必要です。
まとめ
ということで、敷金と礼金については、
敷金→退去時の原状回復費用の先払い 使用しなかった分は返還される
礼金→部屋を貸してくれたお礼のお金 返還はない
ということです。値引きする場合は、礼金がおすすめですが、地域での相場もきちんと調査したうえで、値引き交渉に臨まれるといいでしょう。
